台湾で、ビーズステッチの認定者が51名誕生しました。台湾では、岡添博子先生の指導でビーズスキルの認定講座もすでに開講していますが、ステッチは今回が初めて。指導されたのは、カリキュラム委員の安藤潤子先生です。
詳しくは2009年7月のレポート と 11月14日のレポート をご覧ください。
卒業式への出席と、第1回研修会指導のために私も台湾へ行ってきました。私は編物の講師をしていたときに、台湾で「ニットデザインセミナー」を指導していたことがあります。その後もいろいろな仕事で台湾を訪れ、訪れた回数はたぶん20回以上かと。台湾には親しい友人、お世話になった知人もたくさんいるのですが、皆さん日本語が上手なので、結局中国語は覚えず仕舞い。「ハォツー(美味しい)」と「シエシエ(ありがとう)」だけ知っていれば、美味しいものを食べさせてもらえますから。
研修会で通訳をしてくださったのは、今回の講座を卒業された林麗英さん。通訳や翻訳のお仕事をしているというだけあって、素晴らしい通訳振りでした。一つのクラフトを普及するのに一番大切なのは、「基本用語の定義づけ」です。共通の言葉を使わないと、意思の疎通ができなくなります。一つの動作を表すのにどの単語を使うかを決めるのは、難しい仕事です。でも、林さんのような方がいれば、台湾でも着実にビーズステッチが広がっていくことでしょう。
通訳を通しての講習は通常よりも時間がかかりますが、安藤先生の講座は日本と同じ1日5時間×6回の短期でした。しかも受講生は51名。何回かに分けてデモをする時間がないため登場した秘密兵器が「プロジェクター」。手元を大きな画面に映して全員の方に一度に見ていただくという試みです。今回も時間短縮のために、安藤先生にこの方法でデモを助けていただきました。スクリーンに自分の手元がどのように写っているかが安藤先生には見えないので、慣れるまでは大変だったそうです。今や安藤先生は後ろにも目がついているようで、その手際のよいこと。
今回の講座をきっかけに、Japan Designの教科書3冊が中文版で出版されましたが、2005年の認定教科書「針と糸で編むビーズステッチ」もパッチワーク通信社から中文版が出ています。このほかに、「やさしいビーズステッチ」が「Beadweaving Brilliance」として、基礎シリーズの「基礎のキソ」と「ペヨーテステッチ」が「Beadweaving Brilliance 2」として英文版で出版されています。
ビーズステッチは来年2010年春にお隣の韓国で短期認定講座がスタート、その後も香港、上海、シンガポール、マレーシア・・・とアジアのいろいろな国でも開かれる予定になっているそうですので、これからたくさんの国の方たちがビーズステッチを楽しんでくださることでしょう。 |