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2010.05.06

 桂 由美 パリオートクチュールコレクション、東京コレクション レポート

 


桂由美先生の「パリ・オートクチュールコレクションと東京コレクション」に楽習フォーラム会員が参加!
 

1964年にブライダル専門店をオープン以来、日本のブライダル業界を牽引し、常に第一線で活躍しているブライダルファッションデザイナー桂由美先生。2008年のハリウッド映画「幸せになるための27のドレス」にウェディングドレスが採用されたり、「パリ・オートクチュールコレクション」では8年連続10回目の参加になるなど、海外でも精力的に活動されています。
今回はその桂由美先生の「2010春夏パリ・オートクチュールコレクション」と「2010 GRAND COLLECTION IN TOKYO」のコレクションに、桂由美先生よりお声がかかり、楽習フォーラム会員の岸美砂子さん、清水美和子さん、太楽順子さん、恒岡恵美さん、富澤圭子さん、宮澤晴美さん(50音順)が参加させて頂く事になりました。
内容は桂由美先生がコレクションに使用する『コスチュームジュエリー』のベースとなる作品を制作するというものです。オートクチュールの厳しい世界をのぞき、貴重な体験をされましたみなさんの奮闘ぶりと、2つのコレクションをレポートします。



 


何度もミーティングし、作業を繰り返した日々
フランスのザ・ウェスティン・パリで1月27日(現地時間)に開催した「YUMI KATSURA 2010春夏パリ・オートクチュールコレクション」。今回のテーマは"アンシャンテッド フォレスト(魅惑の森)"。豊かな緑の森にさまざまな草花が咲き乱れ、蝶や鳥が舞い飛ぶ自然の魅力あふれるイメージです。
第1回目のミーティングでこのコンセプトを頂いた時から、
6人の奮闘は始まりました。(株)ユミカツラインターナショナルのアクセサリーデザイナーである藤原綾子さんが、皆さんの試作品を見て判断を加え、持ち帰って更にアレンジを加える、という作業を何度も積み重ね制作していきました。
   
机の上にはイメージ画が所狭しと並べられ、
それを確認しながら作業をしました
ある程度形になったアクセサリーを、
藤原さんがイメージを膨らませ仮組みします

 

 

作品は未完成のままパリへ
ドレスのデザインと当時進行だったため、アクセサリーをドレスに合せたのは会場となる5ツ星級のホテル「ザ・ウェスティン・パリ」のコレクション会場でした。藤原さんがコレクション開始直前まで調整し、ドレスに合わせてアクセサリーを着け、モデルたちはランウェイに進みます。

コレクション終了後、ドレスに着けられたアクセサリーの一部は、パリ・カンボン通りのシャネル本店前にある「ユミカツラ・パリ店」に保管されました。
会場となった「ザ・ウェスティン・パリ」  

 

 

プロのアクセサリーデザイナーの立場から今回の感想
ビーズの世界とオートクチュールの世界。今回、アクセサリーを通した異質のコラボレーションへの挑戦について、藤原さんは「テーマ、ドレスに合わせて作家さんのテクニックをどう使い、何を作ってもらいたいか考えパーツから始まり、構成・創造・デザインを提供すると、高い技術力がはね返ってくる…。本当にいいコラボレーションでした。提供いただいた作品をさらに異素材とミックスするなど思わぬ形になって様々なアイテムに変わっていく感動を、共に味わっていただけたと思います。」とベストを尽くせた喜びを語ってくださいました。



「ビーズfriend Vol.26 2010年春号」にも取材記事が掲載されています。記事はこちらからご覧になれます。
藤原綾子さん
(株)ユミカツラインターナショナルのアクセサリーデザイナー




様々な技法が盛り込まれた作品

純銀クロッシェとフェティーナの技法で作られた ワイヤーパーツの大量モチーフ。今回は400 枚以上制作し、パリへ持ち込まれました。そのパーツがパリコレクションではドレスに。まるで花に集まるバタフライのように、そして水中で揺れる藻のように繊細な完成に、会場ではどよめきと共にフラッシュの嵐だったとか



純銀クロッシェの詳細はこちらから >>

フェティーナの詳細はこちらから >>


手首に咲いた大輪の花は、
ビーズステッチの技法で制作したもの

ビーズステッチの詳細はこちらから >>
ストラップ部分に泡のように揺れるのは、
ジュエリークロッシェの技法で
作られたビーズボール

ジュエリークロッシェの詳細はこちらから >>
 

2月23日(火)ザ・プリンスパークタワー東京(港区)を会場に
「2010YUMI KATSURAPARIS GRAND COLLECTION IN TOKYO」が開催されました。
会場には財界や、芸能界から贈られた、たくさんのお祝いの花が飾られていました。

今回のテーマは「桂由美のKawaii花嫁たち」。世界基準の「洗練されたセクシー」な花嫁像に、キュートでスイートなデザインのシーンを加えたコレクション。ウェディングドレスや和装など100点が披露されました。

ゲストは平原綾香さんと、日本フィルハーモニー交響楽団。
平原綾香さんがウェディングドレスや打掛姿で舞台に立ち、日本フィルハーモニー交響楽団の演奏に合せて歌う姿は、会場を感動の渦に巻き込んでいました。


「Pretty BRIDE2010〜日本一可愛い花嫁コンテスト〜」の入選者が舞台へ

今回2月2日に行われた「Pretty BRIDE2010〜日本一可愛い花嫁コンテスト〜」(主催:全日本ブライダル協会)で入選した10名の方がモデルとしてデビュー。次世代の花嫁として、可憐な姿でランウェイを歩く姿に、会場から暖かい拍手が送られていました。このコンテストは、晩婚化に伴う少子化が進むなか、花嫁姿への憧れを復活させ、"アーリー・ウェディング"(早期の結婚)を普及させることを目的としたもの。
審査員には、鳩山由紀夫首相夫人・鳩山幸さんをはじめ、俳優の東幹久さん、お笑いコンビ「アンジャッシュ」の渡部建さん、韓国アイドルグループ「SS501」のパク・ジョンミンさん、そして2月14日に結婚された大関・琴欧州さんもいらっしゃいました。琴欧州関の結婚披露宴では、桂由美先生が花嫁の衣裳を手掛けられ、その時の豪華な打掛も披露されました
今回のコレクションでは、岸美砂子さん、富澤圭子さん、宮澤晴美さん(50音順)が作品制作にあたりました。
 
富澤 圭子さん
岸 美砂子さん
宮澤 晴美さん




3月6日(土)〜5月9日(日)Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区)で開催される「レンピッカ展」に合わせて制作されたドレス。
「レンピッカ展」の詳細はこちらから

コレクションの冒頭、桂由美先生より「今のドレスはシンプル&セクシーなスタイルが多いので、アクセサリーが重要になってきています。全体の3〜5割を占めるといってもいいですね。まさにコスチュームジュエリーです。」とおっしゃっていた事を思い出します。



最後に平原綾香さんが「ジュピター」を高らかに歌い上げ、また華道家・假屋崎省吾先生から桂先生へ大きな花束が贈られ、コレクションは盛大に幕を閉じました。

今回ショーを見に来ていた6名の皆さんは、今までの苦労と今日の感動が交じり合い、感無量といった感じです。中には涙ぐむ方もいました。
桂由美先生、藤原綾子さん、関係者の皆様、このような機会を頂きまして本当にありがとうございました。



右前より)アクセサリーデザイナー藤原綾子さん、岸美砂子さん、太楽順子さん、
恒岡恵美さん
右後ろより)宮澤晴美さん、清水美和子さん、富澤圭子さん
(50音順)
  岸 美砂子さん
桂先生との出会いは、私よりも私の作品が先でした。2009年に三越で行われたコスチュームジュエリー展で、純銀で編んだ私の作品に目を留め、とても気に入ってくださり、ドレスにしたら素敵!とおっしゃっていただいたそうです。ドレスにするなんて夢のよう・・・と個人的に思っておりました。
今回、パリオートクチュールコレクションに関わらせていただける素晴しい機会をいただけました。最初のミーティングで、まず今回のテーマのイメージビデオ、沢山のイメージ写真、コレクション全体のイメージコンセプトをお聞きし、各自でイメージしたサンプルを持ち寄るという形でプロジェクトがスタートしました。
これがなんと新鮮だったでしょうか!色々な技法をもつ仲間と、どうしたらベストのものができるか、もう戦争のような日々・・・講師仲間はすでに戦友となりました。
私は純銀線やワイヤーを使い、クロッシェやフェティーナ技法で編んだものを提案させていただきました。しばらくしてワイヤーを編んだモチーフでビスチェにしたいという話が、さらにドレスにしたい!という話になりました。
ワイヤーのドレス!!!夢のように思っていたことが、現実になろうとしました。
結局、400枚くらいモチーフを編みました。色はイメージを膨らませながら、様々な色にいぶし加工しました。
結果、出来上がりにびっくりです!!!ドレスはワイヤーで編んだモチーフを素肌の上につけただけ!ドレスに合わせるネックレスは私が以前コンテストで賞をいただいた作品に貝などをプラスしたものでした。
プロの手にかかるとジュエリーがドレスになる!!!衝撃的なことでした。
藤原さんの手法はまさに見たことのない素晴らしいもの!
桂由美先生の素晴らしいプロジェクトチームの皆さんには大変お世話になりました。このような素晴らしい機会をいただけたのも、楽習フォーラムのおかげと心より感謝しております。
素敵な講師仲間にも出会えたことも財産となり、手伝ってくださったスタッフにも感謝の気持でいっぱいです。今回のことはこれからの作品づくりに生かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。
 
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清水美和子さん
桂由美先生のショーに関わらせていただけるのは、今回で2回目でした。昨年は東京コレクションのプレタクチュールという販売用のドレスのためのアクセサリーを制作しましたが、今回はオートクチュールのドレアクセサリーということで全く違う経験でした。何より一番新鮮だったのはチームで仕事をするということ。それぞれの得意分野のテクニックを融合してひとつの作品をつくりあげるのは初めての体験でした。
私はジュエリークロッシェの作品をメインにということで、ペレンクロッシェで長いベースやボールパーツを作りました。一人で一つの作品を作り上げるということはなく、イメージ画を藤原さんがさらに膨らませ、それに沿ってパーツをつくりました。
そして最後藤原さんの手でそれらがひとつなったとき、自分一人ではつくることができない芸術作品が生まれました。きっとこの機会がなければこのような制作スタイルを経験することもなかったでしょう。身近でプロの仕事のやり方をみせていただき、体験させていただいたことは大きな収穫でした。複数の手が関わった作品は1+1=2のたし算ではなく、化学反応を起こして爆発的な大作になるということも知りました。色々なテクニックを持つということの大切さも実感しました。この貴重な経験は私の何かを変えてくれました。ありがとうございました。
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太楽順子さん
今回チームの一員として、コスチュームジュエリーを制作することが出来、素晴らしい経験ができました。乃木坂のスタジオで制作するにあたり、プロとして仕事をしている藤原さんから沢山の事を学べ、貴重な体験をさせていただきました。
私はユミカツラ・パリコレツアーにも参加しましたが、現場では前日のフィッティングルームで急遽、ブレスレットをイヤリングに作り直すという体験もしました。ショーを見た時に、モデルさんがイヤリングだけで登場した時は、ドレスとイヤリングの絶秒なバランスに感動しました。夢のようなパリコレクションの舞台で、メンバーが制作した作品の数々がドレスと調和し、ライトを浴びるたびに、感動!感激!感謝しました!パリでは娘と2人で初フランスを堪能し、手芸店廻りではアンティークのボタン・レース・ビーズなどお宝の山を楽しみました。桂先生を初め、ツアーでご一緒した各分野の先生方、チームの皆さんとの出会いから得たものを、今後の私指針としていきたいと思います
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恒岡恵美さん
今回パリコレと言う夢のような舞台に、多少なりとも関わらせていただけたことは、本当にありがたく、感慨深い出来事になりました。
始めは訳もわからず、私にできることがあるのか?嬉しさや期待より不安でいっぱいでした。初顔合わせで、雲の上の存在である藤原さんからのお話を伺い、何か凄い事が起こっていると実感しました。そこからは毎日が戦争の様な日々・・・。
藤原さんのご指導のもと試行錯誤、とにかく必死で作品づくりに励みました。こんなに作り続けた事は無い位、毎日作っては画像を送り、アドバイスをいただき、の繰り返しでした。それぞれ個々のパーツをコラボして1つの作品を仕上げたり、何度もチームの皆さんと一緒に作業を繰り返したりしているうちに、皆さんに会う事も嬉しくて、楽しくて、貴重な素晴らしい勉強をさせていただきながら、こんな素敵な仲間に出会えた事にも感謝!感謝!でした。どの作品が採用されても、されなくても、何一つ無駄はなく、勉強させて頂いた事の多さ、貴重さ、全てがプラスでした。パリコレの画像を見た時は、震えるほどの感動と喜びでした。今までビーズをやってきて良かったと・・・そして今回この素晴らしい機会を与えてくださった楽習フォーラム及び関係者の皆様と藤原さんに心から感謝し、この経験を生かしこれからも頑張りたいとおもいます。本当に本当にありがとうございました。
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富澤 圭子さん
8年連続10回目の桂由美先生のパリオートクチューリコレクション。この度は、アクセサリー制作協力というチャンスをいただきました。藤原さんとの顔合わせは皆さん緊張の面持ちでした。まず藤原さんからテーマに対する作品のイメージをなげられ、完全な作品ではなく私達の持つテクニックのパーツが欲しいという要望に、私たちは得意なテクニックでイメージに合うものを作って持ち寄ると、藤原さんはオートクチュールにふさわしいデザインをされ、イメージに合ったアクセサリーに次々その手で仕上げていかれました・・・。
と、プロセスを文章で書くと簡単ようですが、実際には材料集めやパーツの制作と、かかった時間と労力はハードなものでした。ですが、制作現場へ何度も足を運び、作品が出来上がって行くことに喜びを感じ、仲間との共同作業で新しい発見もあり、なんだか優雅な世界の体育会系部分を覗いた感じがします。
今回の収穫は仕事に対してのプライド、ブランドへの忠誠、大きなものがたくさんの人達の力でできあがって行く様を実感できたこと。人とのかかわり、つながり、大切な事を学ぶ事ができました。私の今後の活動に大きく影響するでしょう。また、何よりも成功を一緒に喜べる仲間ができたことに感謝します。
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宮澤晴美さん
今回、参加させていただけたことは、私としては最高の歓びでした。
もともと婚礼美容師でしたので、ビーズとの出会いも、花嫁さんからドレスにあうジュエリーのアドバイスを求められた事がきっかけでした。
ブライダル業界の第一線で活躍されている桂先生のパリコレクションに自分がどのくらいお役にたてるか、という不安より人生において、こんなチャンスは二度とないという歓びの方が大きかったと思います。
パリコレのテーマのイメージにそったパーツ作り。それらを持ち寄って打ち合わせを繰り返す・・・。私がとっても刺激的だったのは、藤原さんの率直で的確かつ厳しいプロとしてのアドバイスでした。「これはいらない。この作品は、これが気持ち悪い」と、抽象的な回りくどい言い方はありません。遠慮気味なコメントでは要を足さないことは、プロであるから良くご存知なのでしょう。そして相手に敬意を表しているからこそ言える一言。婚礼業をやっていたころは最高の物を作るのは当然な事でしたが、花嫁さんや周りがノーならノー。ホテルサイドからしてノーならノーと評価をし、日々切磋琢磨していました。それが、一人でビーズを始めてからは、自分にも周りに対しても、なんとなくはっきりしたコメントは避けてきていました。完全なるプロ意識の欠如。甘えのなかに身を投じていた自分に気がつきました。
結果的に、制作したパーツもしかり、過去にブライダルを意識して作った作品2点にも息を吹き込んで頂き、原形をほぼ留めた形で最高の晴れ舞台に出させて頂いた事は、身が震えるほどの興奮でした。
そしてチームメンバーのパワーとフットワークに直接触れ、自分の至らなさを痛感し勉強させて頂きました。華やかな舞台裏は計り知れない人達の地道な努力の積み重ねで成り立っているのですね。いろんな意味で、又、再び原点に返る事ができました。導いて頂いた方、見守って頂き信じて頂いたみなさん、チームの皆さんに心から恩恵、感謝申し上げます。大変、貴重な経験をさせて頂きました。ありがとうございました。
 
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