Gakusyu forum With Me ― 私と楽習フォーラム ― 

お花屋さんが教えるデコ巻きずし。
決め手は孫の一言でした

多田葉津恵先生(フラワースクールピュア)

ブライダル業界などのフラワーアレンジメントで活躍されていた多田先生。日本人の米離れを危惧してデコ巻きずしの資格を取得し、ご自身で講師活動を行うだけではなく「山形デコ巻きクラブ」を立ち上げるなど、デコ巻きずしの普及に力を注いでいます。花と食はどちらも見る人の感動を呼び、生活空間や食卓を彩ってくれると語ります。

※写真・情報は2019年取材時点のものです

 

日本人の米離れ防止に貢献できることは

―多田先生とデコ巻きずしとの出会いをお伺いできますか。

親戚に米農家の方がいて、日本人の米離れに悩んでいることを知りました。微力ながら力になりたいと思っていた時、桂由美先生より楽習フォーラムのデコ巻きずし講座のことを聞いたんです。

私はもともとフラワーアレンジメントを教えていて、日本ブライダル協会のウェディングプランナーでもあり、楽習フォーラムのアーティシャルフラワーの資格も取得しました。そのご縁で、桂先生のファッションショーでウェディングブーケなどの装飾を担当させていただいておりました。

―多田先生は、桂先生の第一回のパリコレや、桂先生がプロデューサーを務められたフランスモンサンミシェルの婚礼イベントで花の装飾を担当されるなど、フラワーデザイナーとしても大活躍されています。食分野へ展開する決め手は何だったのでしょうか。

桂先生からデコ巻きずしのことを紹介いただき、資格は東京まで2泊3日で習いに行きました。無事に合格して帰宅した日の夕食に、講習で作ったデコ巻きずしを出したら、孫がバクバク食べてくれました。普段は米よりもパンが好きなのに、「ばあちゃん、天才!」って喜んでくれたんです。それを聞いた時、やれるかもと思えたんです。

フラワーアレンジメントは、花の状態や活ける方のセンス次第で、完全に同じものは2つとしてできません。ですがデコ巻きずしは見本に近いものができますよね。どの方も一目見ただけで「作りたい!」という反応が早くて、できあがった時の満足度や感動をすぐに共有でき、花とは異なった意味での感激と感動を身近に感じました。

日本の食事は茶色いもの多いのですが、そこにデコ巻きずしのような華やかな色が加わると、食文化がレベルアップすると思うので、良いことだなあと思いました。花はおもてなしの心で飾りますし、花で季節を感じる日本の文化は、デコ巻きずしやデコ和菓子などでも役に立ちますよね。

 

小学校や企業などからの
講師オファーに全力で取り組む

―多田先生のお教室では、フラワーアレンジメントも、デコ巻きずしも教えていらっしゃって、他にも外部からの講師依頼が多いそうですね。

デコ巻きずしに喜んだ孫が、小学校の先生に私のこと話してくれたようで、学校の先生から「力を貸してもらえませんか?」と連絡がきたんです。課外授業で田植えをして育てた米で、デコ巻きずしを子どもたちと作ることになりました。
すしを巻いている時は、子どもたちもできるかなという不安があったけれど、切ってからのワーッという感動。僕たちにもできたという喜びがデコ巻きずしはありますよね。

終わってから子どもさん全員からお手紙をいただきました。お家でお母様方にもデコ巻きずしを作ってあげたそうですよ。子どもってすごいなと思いました。そのお手紙は宝物です。


―市や企業からも講師の依頼があるのですか。

山形大学からのご依頼では、医学部の研修のために来日した外国の医師の方々に、デコ巻きずしを通して日本の文化を紹介しました。外国の方もデコ巻きずしの断面にとても喜ばれていました。

また、ある企業イベントでは3つの講座を担当しました。当初はデコ巻きずしだけの講師依頼でしたが、ハーバリウムやデコ和菓子の作品も作って提案したら採用されたんです。3日間で1日3回、30名くらいのお客様に教えていました。当日はアシスタントの方に手伝ってもらいましたが、企画や下準備はすべて一人でやりました。

 

何歳になってもやりたいことがたくさんある

―どれだけ大変でも「相手に喜んでもらいたい」という多田先生の想いは、自然と口コミで広がっているようですね。

70代にもなると「時間はあるけど何をしたらいいか分からないし、何かしようにも足腰が痛い」という方もいらっしゃいます。何で私がそんなに意欲に燃えているのかと聞かれることもあるのですが、やりたいことはたくさんあるじゃないですか。

デコ巻きずしも和菓子も、習ったら手が覚えるまで毎日作ります。納得しないと人に教えられないし、それが好きなんでしょうね。花や食分野の記事や本も欠かさずに見ています。生徒さんにアドバイスをするにも私自身が知見を広める必要があるから、やることがいっぱいあって頑張らなきゃと思います。

桂由美先生を始め、これまで仕事でお世話になった女性の諸先輩方は、いくつになっても前向きなの。自分もそのような生き方をしたいと思うと、いろいろなことをどんどんやっていきたいなと思います。


―多田先生は「山形デコ巻きクラブ」も立ち上げられ、山形県の各地に講師の方がいらっしゃるそうですね。そのご活動が山形新聞などのメディアに取り上げられたり、楽習フォーラム活動表彰 ベストプラクティス賞にも選ばれました。

山形の美味しいお米「つや姫」を広めたいと思って始めた活動で、山形県内全部に広がりました。メンバーの皆さんも頑張ってくださって、喜ばれております。役場や公民館、学校などからの講師依頼に各地のメンバーが応えています。特にデコ巻きずしやデコもちなどは、完成した時の感激が素晴らしいので、これからもどんどん広がっていけばいいなと思います。

Information

 
  • ◆ 教室名

    フラワースクールピュア

  • ◆ 教室の場所

    山形県山形市

  • ◆ TEL

    090-2799-7112/023-643-5425


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